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子育てに悩んで情緒不安定になった私が立ち直れた方法とは

現在、小学3年生の息子は、入学式の翌日から登校しぶりを起こすようになりました。
家を出てもトイレに行きたいと戻ってくる、通学途中にコンビニや駅のトイレに入って立てこもるという毎日でした。

何の問題もなく学校に行くものと思っていた私は、想像もしていなかった息子の様子に戸惑いました。
どうにかして学校に行かせようと、無理やり引きずるように連れて行ったことも一度や二度ではありません。

やっと学校に行く気になってくれても、別の憂鬱な出来事が待ち受けていました。

情緒不安定になった憂鬱な出来事

息子は通学でバスを利用していました。
バスが大好きで、車内アナウンスを完璧に覚え、大きな声で一緒にアナウンスしていました。

当然、乗客たちは息子に注目します。私はそれが苦痛で仕方ありませんでした。

また、運転手さんが大好きで、乗車や降車の際に、ハイタッチしてもらうのを楽しみにしていました。運転手さんはいつも快く応じてくれましたが、申し訳なさと恥ずかしさでいっぱいで、息子の腕をぐいぐい引っ張り、少しでも早く運転手さんから引き離そうとしていました。

登校しぶりとバスでの人目を引く行動に毎日神経をすり減らすうちに、息子に対してヒステリックな態度をとるようになりました。必要以上に怒鳴り散らしたかと思えば、急に泣き喚いたり、完全に情緒不安定でした。

そんなとき、縁あってメンタルについて学ぶことになりました。自分のネガティブな感情と向き合い続けて数ヶ月後、変化に気づきました。目の前に起こっている出来事は同じなのに、自分の受け止め方がまったく変わっていたのです。

今回は、私自身の体験を踏まえて、ネガティブな感情との向き合い方についてお伝えしようと思います。

感情には本物とニセモノがある

感情には、本当の感情とニセモノの感情があることをご存知でしょうか?
本当の感情とは、第1感情のことです。

ネガティブな感情の場合、「悲しい」「寂しい」「怖い」の3つが、第1感情=本当の感情だと言われています。

一方、怒りや不安などは第一感情から派生した感情、ニセモノの感情と言われています(諸説あります)。

第1感情から派生したニセモノの感情は、感じ続けると、どんどん増殖して膨らんでいきます。それに対して、第1感情=本当の感情は、じっくりと向き合い、感じることで消えていきます。

つまり、怒りや不安など派生した感情を感じたときは、第1感情である「悲しい」「寂しい」「怖い」のどれが根っこにあるのかを探っていく必要があるのです。

例えば、息子が学校に行ってくれないことに怒りを感じていた私の場合、学校生活を楽しんで欲しいという自分の思いが、息子に通じない「悲しさ」からきていることに気づきました。

また、別の日、バスの車内で、大声でアナウンスを始めた息子に苛立ちを感じました。このときは、「わが子が、周囲の人たちから変な子どもだと思われるのが怖い」気持ちが根っこにありました。

慣れるまでは、自分が感じた怒りや不安、苛立ちを「悲しい」「寂しい」「怖い」に落とし込むことが難しく感じるかもしれません。最初は無理やりでもよいので、この3つのどれかに当てはめてみてください。

私は、ネガティブな感情が出てくるたびに、3つの感情のどれに当てはまるだろうと考えていました。毎日繰り返していく中で、根っこにある第1感情を見つけやすくなっていきました。

頭の中だけで考えるよりも、ノートに書き出すか、スマホのメモに記録すると、あとで見返すこともできるのでお勧めです。私は、通勤電車の中などでスマホを使って記録することが多かったです。

第1感情への落とし込みを続けていくことで得られる、もうひとつの効果

第1感情への落とし込みを行うことには、別のメリットがあります。

「今、自分が感じている怒りや不安は、『悲しい』『寂しい』『怖い』のどの感情からきているのだろう?」と考えることで、自然と、自分の感情を客観的に見つめられるようになっていきます。

実は、これがとても大事なのです。

ネガティブな感情を感じているとき、どっぷりとその渦の中に巻き込まれがちです。冷静さを失い、どんどん感情がエスカレートしていってしまいます。私はまさにこのパターンでした。渦に巻き込まれて、ヒステリックになり、自分で感情をコントロールすることができなくなっていました。

ひどく感情的になっているときに、頭で「冷静になろう」と思っても、なかなか難しいものです。ところが、第1感情への落とし込みをしていると、いつの間にか冷静になれるのです。

自分の感情を客観的に見つめる=感情の渦を上から見つめる視点を持てるようになります。

『悲しい』『寂しい』『怖い』に落とし込めたら・・・

ネガティブな感情を『悲しい』『寂しい』『怖い』のどれかに落とし込んだら、次は、ただひたすら、その気持ちに寄り添います。

「そうか、そうか、悲しかったんだね」

「そうだよね、寂しいよね」

「すごく怖いんだね」

こんな風に、子どもの頃の自分に声をかけるように、優しく寄り添うように言葉をかけます。

言葉をかけたときに、どのように感じたでしょうか。心だけでなく、身体で感じること(涙が出た、身体が熱くなったなど)もあるかもしれません。何をどのように感じたか記録しておくと、自分の変化に気づきやすくなります。

さいごに

ここまで読んでみて、いかがだったでしょうか。

自分の感情と向き合ったことがない方にとっては、ネガティブな感情を直視するのは、想像以上にしんどいことです。最初は「こんなことをやって本当に変わるんだろうか?」と思ってしまうかもしれません。実際、私もそうでした。毎日泣きながら、スマホに記録していたことを思い出します。

しんどくても、どうか投げ出さずに続けてみてください。
いきなり劇的な変化が訪れるわけではありませんが、ある日、自分の変化に気づく日が来るはずです。

最後に、ネガティブな感情と向き合い続けて3ヶ月ほど経った私の変化についてお話します。

ある日、息子とバスに乗りました。いつものように運転手さんに「タッチしてください」とお願いしていました。運転手さんは笑顔で応じてくれました。そのとき、思わず、「ありがとうございます。この子、バスの運転手さんが大好きなんです」と声をかけていました。自分でもびっくりしました。

息子の車内アナウンスも、いつの間にか笑顔で聞けるようになっていました。乗客の方が、「よく覚えているね、すごいね!」と声をかけてくれることもありました。

息子の言動は、3ヶ月前と何ひとつ変わっていません。私の受け取り方が変わったのです。

そして、心配していた登校しぶりも、2学期に入ったら、嘘のようになくなりました。何か特別な対策をしたわけではありません。何がきっかけなのかもわかりません。ただ、ひとつ思い当たることと言えば、私がネガティブな感情と向き合い、寄り添えるようになったということだけです。

子育てにおいて、子どもを認めること、受け入れることが大事だとよく言われます。その大前提として、まず親が、どんな自分も受け入れられるようになることが大切なのだと学びました。

子育てに悩んでいらっしゃる方は、まず、ご自分に目を向けるところから始められてはいかがでしょうか。

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この記事のライター:Nao

3度の飯よりエンタメが大好きで、エンタメライターを目指す東京在住のアラフィフ会社員。2013年生まれの息子は、軽度の知的障害があり、特別支援学級に在籍。母親に似て歌やテレビが大好きで、親子で仲良く(?)チャンネル争いが日常茶飯事。アメブロはこちら

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