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【インタビュー】古民家シェアハウスを運営するパパが出産当時に経験した「男性の育休のメリット・デメリット」や「家族での移住」で感じた事

今とても注目されている「男性の育休」、みなさんはどうお考えでしょうか?
どう考えているかと聞かれても、前例がない事には…と、思う方も多いと思います。

今回は、実際に「男性の育休」を経験し、さらに産後にご家族で移住をされた、林さんにお話を伺いました
「男性の育休」の経緯やメリット・デメリット、そしてなぜ家族で移住し現在のお仕事をするに至ったのか。

波乱万丈でとってもアクティブな林さんの人となりや、現在の生活ぶりなどを通して“あるパパの産後のライフスタイルの変化”に迫ってみたいと思います。

林さんのプロフィール

現在お住まいの地域:神戸市北区
同居なさっているご家族の年齢:30代前半の夫婦、子ども2歳
お仕事古民家シェアハウス運営、講演等

早速ですが、男性であるパパが育休を取るに至った経緯を聞いてみました

ーー娘さんが8か月、9か月前後という時期に育休を取られたそうですが、なぜその時期に育休を取る事を決意されたのでしょうか?

林さん
林さん

娘が産まれ、2019年7月から2020年3月まで育休を取りました。

「保育園に入れたかった(笑)」、という現実的な理由で3月まででとりました。

ーーなるほど、年度末の3月までとれば4月からの新年度に保育園に入りやすかった、という事ですね!男性としては育休を取るって、今でもなかなか大変な事だと思いますが、育休を決断した決定的なきっかけはありましたか?

林さん
林さん

当時は、北海道で仕事をしていました。子育ての不安から、実家に近いほうが良いと神戸に戻ろうという事になりました。

そういった理由に加えて、当時勤めていた会社がベンチャー企業だったのですが、「育休をとったら企業にお金が入る」という、これまた現実的な理由でした(笑)

パパが育休を取るにあたって、夫婦ではどんな話し合いがあったのか?

ーーご実家に近ければ、何かと人の手を借りられるので確かに安心ですよね。ベンチャーならではの育休に前向きな体制というのも、大きいきっかけというのは納得です!当時パパが育休を取るにあたって、奥様とはどんな話し合いをされたのかも聞かせてください。まずは、家事などの分担はどうされていましたか?

林さん
林さん

料理や買い物などは、基本的に私が担当していました。

ーーそれはとっても頼もしいです!育児に関しても分担されていましたか?

林さん
林さん

授乳以外(おむつを換える、お風呂に入れる、離乳食を作る等)は、平等に担当していました。

ーーかなり積極的に家事や育児に参加されていたんですね。そういった協力体制なら、育休の期間は奥様もすごく心強かったと思います。ご自身の育休の期間は、どのように決めたのでしょうか?

林さん
林さん

先ほども話した通り、保育園に入れたかったので、この期間になりました。
本当は、もっと取りたかったです。

ーー育休を取るにあたって、奥様との話し合いはスムーズに運ばれましたか?

林さん
林さん

話し合いをするというか…ごく自然な流れで、こうなりました(笑)

ベンチャー企業で育休を取った、林さん。さらにその後にご家族で移住という、とても大きな変化を選択されます。

ーー小さな子どもを抱えて「育休をとるイクメン」が、移住を考える事になったきっかけをぜひ教えてください!

林さん
林さん

都会に住んでいて「子育てがしにくい」と思ったのが、直接のきっかけです。

もっと田舎の農村部のように、色んな人が関わる子育てができればいいなぁと思いました。

ーー都会での子育てに疑問を感じて、田舎に目が向いたという事ですね。現在お住まいの場所は、どうやって選びましたか?

林さん
林さん

育休中に、“農村スタートアップ”という起業塾に通っていました。

その中のメンバーの1人が、今住んでいる所(空き家)を活用したいが、家賃を払えるような事業が思い浮かばないという事例がありました。

そこで、「私達が住むことで家賃を払えばよいのでは?」という話になりました。

ーー企業塾を通して出会った方との出会いが、移住の後押しをしてくれたんですね。滅多にないチャンスだと思いますが、その後移住に関しては、ご夫婦での話し合いはスムーズにいかれましたか?

林さん
林さん

話があったその日に「移住おもしろそう!今の所より可能性が広がりそう!」と、即決でした(笑)

移住してからの仕事に関しても伺いました

ーー移住する前から、今の古民家でのシェアハウスのお仕事をされたかったのでしょうか?

林さん
林さん

移住する直前は小学校の教員をしていました。

1年間続けましたが、体調が悪くなり…現在の仕事になりました。

ただ、こういう時間に縛られない仕事がしたかったので、とても楽しく暮らしています!

 ーーそれでは、移住する前は今のお仕事を予定していたわけではなかったのですね

林さん
林さん

この仕事に関しては、移住後になります。

ーー奥様やご両親など、ご家族からの反応はどうでしたか?

林さん
林さん

奥さんは最初あまり関心がありませんでしたが、今は徐々にこの生活を楽しんでくれていると思います!

両親は今まで遠くにいたので、距離が近くなって喜んでいますし、壁に漆喰を塗りに来てくれたり、引っ越しを手伝ってくれたりと、かなり協力的だと思います。

移住先での生活の基盤が完成するまで

ーー周りの方の協力も得られて、とてもタイミングよく移住先での生活が進んでいったように感じます!実際に移住にあたって、行政や仕事上必要だった手続きで「これは重要だった!」という事があったら教えてください。

林さん
林さん

空き家を改修して移住したので、建築士さんとの出会いはかなりありがたかったです!

地域コミュニティーの皆さんにも、宣伝等をしていただきました。

ーー先ほど保育園についてもお話してもらいましたが、移住にあたって転園等のお子さんに関して必要だった手続きは大変でしたか?

林さん
林さん

見学や書類の準備等、転園の手続きは少し大変でした。

ーーやはり転園やお子さんの手続きは大変そうですね。そんな中、移住後どのくらい経ってから「生活も仕事も安定したな」と実感されましたか?

林さん
林さん

まだ「安定している」とは言えませんが、1年ぐらい経った今は、住んでいる実感が得られてきたと思います。

男性の育休を通して感じたメリット・デメリット

ーー育休から移住、怒涛の数年間だったと思いますが男性の育休という制度を通して、ライフスタイルを見直すきっかけができたという印象ですよね。そんな男性の育休に関して、「デメリットだな」と感じた事を教えてください!

林さん
林さん

収入が減るところです!

2ヶ月に1回の振込だったので、貯金額を見てはヒーヒー言っていました(笑)

ーーでは、メリットはありましたか?

林さん
林さん

夫婦両方が、主体的に子育てに関われる事ですね。

子どもの成長を間近に見れる事や、いろんな所へ行ける事も。

「男性なのに育休取得して偉いねぇ」と、褒められる事もです(笑) 夫婦で一緒に子育てできるので、奥さんのやりたい事(仕事など)もできたと思います。

移住を通して感じたメリット・デメリット

ーー育休に関してのメリット・デメリット、とてもわかりやすかったです!その後移住された事で、感じたメリット・デメリットについても伺いたいです。移住された事で、デメリットを感じましたか?

林さん
林さん

寒くなった事と、都会から少し遠くなった事です。

ーーでは、メリットはありましたか?

林さん
林さん

人がたくさん来るようになった!

いろんな挑戦(イベントや仕事など)が、できるようにもなりました。

そのほかには、家賃が下がった事、自然が近くなった事。

何より、人とのつながりが増えた事ですね。

現在のライフスタイルについて

ーー育休にも移住にも、とてもアクティブに行動された林さんですが、現在は古民家シェアハウスの運営という、人との繋がりを大事にされるお仕事をされています。

いろんな職歴や、暮らし方、育児を経て現在のライフスタイルのいい所を教えてください!

林さん
林さん

「住み開き(=住まいの一部を開放し、無理のない範囲で開くこと)」のシェアハウスは、固定費を下げ人との関わりを増やし、幸福度を上げる暮らし方だと思います。

男性の育休が仕事やライフスタイルを見直す一つのきっかけになるかも!

男性の育休取得を経て、移住そして古民家シェアハウス運営へと「暮らし方」そのものを見直されて、行動した林さんのフットワークの軽さにはびっくり!

奥様や周りの方、移住先の方との連携も素晴らしいですよね。
ご夫婦で協力して子育てをしている様子も、とてもよく伝わってきました。

きっと今のライフスタイルも、お子さんの成長にいい影響を与えてくれているんだと思います。

育休を取るきっかけは収入面だったりと現実的な側面もありながら、その最中に人生の転機を見つけられたのは羨ましいです。子どもができた事で大きく変わるライフスタイルをさらに発展させていく考え方、とても参考になりました!

これから育休を取得するかどうか…と、検討中のプレパパにも、一つのモデルケースとしてとても役立つ経験を教えてもらえたのではないでしょうか。

林さん、お話を聞かせてくださってありがとうございます!

この記事のライター:ふじもとつるり

Webライター、エッセイストをしているアラフォーママです。 2020年に23歳の猫を天国に見送ってからは、7歳の女の子と夫の3人暮らし。 現在は小一の壁と、娘の学力向上のために奮闘中です。 里なし・ワンオペ育児の経験を活かして、いろんなコラム、エッセイ、インタビュー記事を綴っていきたいです!

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