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「どうして大人になったら働くの?」と子どもに聞かれたら、どう答える?

「なんのために勉強するの?」
「どうして大人になったら働くの?」

子どもからそう聞かれ、ドキッとした経験はありませんか?

子どもが大きくなったらそんな質問をするかもしれない、と思ったパパやママ。
そう聞かれたとき、あなたはどのように答えますか?

子どもの進路や将来をサポートする親として、どう答えたらいいのでしょうか。

子どもに「なんのために勉強するの?」と聞かれたら

そのような質問を、私自身も子どもから受けたことがあります。

それは、子どもが勉強をやりたがらないときでした。
眠い目をこすりながら宿題に追われ、子どものイライラが絶頂になったころです。

「勉強好きじゃないし、もうやりたくない。なんで勉強しないといけないの?勉強がなんの役に立つの?」

もしあなたなら、この質問にどう答えるでしょう?
そのときの私の答えはこうでした。

「勉強するのは、あなたの将来の選択肢を広げるため。社会に出て働いたら、学校の勉強が役立つときが必ず来るから」

答えとしては悪くないかもしれません。でも、あまりにも漠然としていて、子どもにはピンとこなかったようです。それどころか、さらなる質問が飛んできました。

「じゃあ、どうして働かないといけないの?」

予想外の展開に、コレという答えを見つけられず

「生きていくためにはお金が必要だからね。お金を稼ぐために働かなくちゃ」

と、自分でも納得できないような言葉しか返せませんでした。
こんなとき、世間のパパやママはどう答えるのだろう?

自身の反省を踏まえ、友人に聞いてみることにしました。その答えを参考までに紹介しますね。

  • 勉強するのは視野を広げるため
  • 勉強は自分の考えを実現するために、知識を自分のものとすること
  • 暗記や計算などの同じ作業を繰り返し、ストレス耐性をつけるため
  • 勉強するのは、やりたいことが見つかったときその道を選べるように、選択肢をできるだけ広く確保するため
  • 勉強するのは、なりたい自分になるため

「どうして大人になったら働くの?」

イマドキの子どもたちがなりたい職業って?

親世代の私たちが子どもだったころに比べ、仕事のバリエーションは増え、働きかたも変わりました。そんな時代に生きるイマドキの子どもたちは、大人になったらなにになりたいのでしょうか?

日本FP協会によれば、小学生がなりたい職業には以下のようなものがあります。これらは、日本FP協会が小学生を対象に、「将来の夢」をテーマにした『夢をかなえる』作文コンクールを実施し、そこで集計されたものの抜粋です。(https://www.jafp.or.jp/personal_finance/yume/syokugyo/

男子児童
1位 サッカー選手・監督など
2位 野球選手・監督など
3位 医師

女子児童
1位 薬剤師
2位 看護師
3位 保育士

この集計結果から、子どもたちは、日常で関わりのある目に留まりやすい職業につきたいのだということが分かります。

私たち大人は、これら以外に、世の中にはたくさんの仕事があることを知っています。表舞台には出ないけれどその仕事がなければ生活が成り立たない、そんな職業が多くあることを知っています。でも、そのような職業は子どもたちには見えていない可能性が高い。子どもたちがまったく知らない職業かもしれません。

こんな職業があるよ、とその存在を子どもたちに示してあげるのは、大人の役目ではないでしょうか。

表舞台には出ないけれど、生活に欠かせない仕事がたくさんある。それを子どもに教えることで、子どもの選択肢は広がり、子どもの見る世界も広がっていくでしょう。

どんな仕事があるのか、子どもと一緒にさがしてみる

日常生活の範囲内にある仕事は、子どもにとって想像しやすい仕事です。

たとえばパン屋さんに行けば、パン職人や店員という職業があることを知ります。これは外から見えやすいので、子どもにもすぐに分かります。でも、パン1個を作るまでに、実はたくさんの人が関わっていることに気づいていないかもしれません。

パンを食べるとき、パンがお店に並ぶまでのストーリーを子どもと話してみるのもいいですね。

材料は小麦粉、卵、塩、バターなどで、それらを生産する人がいるよね。外国産の小麦を使っている場合は、輸入されたその小麦を厳しくチェックするので、たとえば、産地検査、水分検査、農薬検査などの専門の人がいるよね。パン作りのための材料を船やトラックで運ぶ人がいるよね、という具合です。

そのほか、五十音の「あ」から始まる仕事を、順番に子どもと一緒に考えるという遊びも面白いかもしれません。子どもは外から見えやすい仕事を言うでしょう。親はあえて子どもが知らない仕事を挙げ、その仕事の内容を説明してみるのです。

あ・・・アナウンサー(子どもの答え)、IT系インストラクター(親の答え)
い・・・医者(子どもの答え)、インテリアコーディネーター(親の答え)
う・・・宇宙飛行士(子どもの答え)、ウェブデザイナー(親の答え)

このときに子どもが初めて知る仕事であれば、YouTubeなどの動画を探して一緒に見てみるのも楽しいですね。

このように、日頃から、仕事をテーマに親子で話す機会をもちましょう。なぜなら、子どもが進むべき方向性や将来の夢に迷ったとき、子どもが親に相談しやすいベースが作れるからです。

これからの“働く”を親も一緒に考えよう

いまでは、私たち親が子どものころには存在しなかった新しい職業が生まれ、世の中はずいぶんと変わりました。これまであたりまえだったやりかたは、時代の変化とともに通用しなくなった、とも言えます。

ある有名な格言があります。1913年にノーベル文学賞を受賞したインドの詩人、小説家、思想家であったラビンドラナート・タゴールの格言です。

自分が受けた教育を子どもに押し付けてはならない。彼(彼女)はあなたとは別の時代に生まれたのだから

この格言は、教育だけではなく“働く”にもあてはまるのではないでしょうか。

人生100年時代と言われ、定年したあと新しい仕事に就く人も珍しくありません。ワークライフバランスが重視されるようになり、副業の解禁、AIの台頭、多様性の促進などにより、仕事を取り巻く環境は、私たち親世代が働き始めたころとはずいぶん違います。

その事実を認識し、これからの“働く”を子どもと一緒に考えてみるのはどうでしょう。いまの“働く”や“仕事”を、親も勉強して知識をアップデートしてみましょう。

その際役立つのが、この1冊。

なぜ僕らは働くのか 君が幸せになるために考えてほしい大切なこと [ 池上彰 ]

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感想(50件)

なぜ僕らは働くのか(監修 池上彰)

小学校高学年~高校生向けですが、大学生や社会人が読んでも興味深い本です。

“仕事ってなんだろう?”から始まり、“なんのために勉強をするのか”、“好きを仕事にするのか、得意を仕事にするのか”など、有意義な内容です。

漫画と文章とが交互に書かれていて、漢字にはすべてふりがながついているので、小学生でも楽しく読めます。親子で読んで、感想をシェアするのもいいですね。

進路や将来について考え悩み始めるときに、行く道を照らすほのかな灯りになってくれる本です。

最後に

“働く”や“仕事”を学校で学ぶ機会も増えてきましたが、
子どもが十分な情報をもっているかというと、残念ながらそうではありません。

子どもが進路に不安を抱いたとき、将来について悩んだとき、気軽に相談しようと思ってもらえる親でありたい。そのために、子どもが小さなころから、仕事をテーマに親子でコミュニケーションをとっておくことが大切です。

別記事:幼児のプログラミング学習【重要】注意すべき3つのポイントとは

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